フランチャイズに参入するにあたって、契約するまでの検討期間はとても大切です。このページではフランチャイズに参入する業界・店舗が決まった方や既に契約段階まで話を進めている方に向けて、特に注意したい点を紹介していきます。
これから新たな業界に踏み出す期待と、しっかりとした予備知識を携えて契約前の最後の準備に取り掛かりましょう。
フランチャイズを起業と考えたとき、それはあなただけの問題ではなく、家族の方も一緒にリスクを背負うことになります。
フランチャイズ契約を交わした後は、あなたは言わば一国の主。つまり経営者です。新しいことに挑戦するわけですから、不安も膨らんでくるでしょう。それらのケアをしてくれるのは間違いなく家族の存在です。
だからこそ、ともに生活する家族には独立の意思や事業の計画、資金面における工面内容など、すべてを話した上で応援してもらえるように準備しましょう。
フランチャイズによる起業は家族の生活にも大きな影響を与えます。
それまで勤めていた会社を辞めてフランチャイズで独立開業する場合、店舗で発生した売り上げのすべてが給料となるのではありません。そこから人件費や経費を差し引き、各種支払いが完了して残ったものがあなたの給料です。
会社員のように毎月の決まった固定給ではないため、開業後の軌道に乗るまでの期間の負債や季節による店舗の売り上げの変化も給料に影響します。それはそのまま家族の生活費にも関わって来るのです。
フランチャイズを成功させるには、家族の不安を解消しないまま無理に契約を押し通すのではなく、一番の理解者になってもらうことが何より大切。家族の協力は必須だと考えましょう。
フランチャイズ起業について家族に相談する際、最初から全て理解してもらえると考えるべきではありません。家族にとっては初めて耳にする言葉や概念も多いはず。耳慣れないものに不安を感じ、反発してしまうかもしれません。
このとき、家族の意見は単なる反対意見ではなく、実際開業したときに発生しうる問題点や疑問、懸念だと捉えましょう。こうした機会を活用することでフランチャイズ成功の確率をより高めることができます。
自分だけではすべてを説明できないという場合、フランチャイズ本部の担当者も交えて面談を行うのも一つの手段です。
フランチャイズに加盟するには、本部との面接をする必要があります。中には数回の面接を行う事業所もあるようですが、どんなことをチェックしているのでしょうか。
本部側の見解として、これから契約書を交わすのは「店長」というその地域の顔になる人なので、評価の一つとして人物像を重視する傾向があるようです。
健康状態や体力面は当然ながら、直接資金面に直結する信用状況や家庭状況も確認の上、審査に進めていきます。
大規模なフランチャイズ事業を展開している企業の中には、統一の適正テストを実施しているところもあるようです。
それらをクリアして、双方の認識が合致して初めて契約締結となります。
本部担当者と直接会う機会はフランチャイズによっては希少です。気になることはこのタイミングで解消し、不安のない契約へと繋げましょう。
あなたと本部が交わす契約は、当然ながらあなたと本部の2者の契約。ですが本部にとって「契約書」の内容は、あなたを含めた加盟店全店との契約内容になるのです。そのため契約書の内容は、全加盟店に渡る経営の方針を汲み取った、本部寄りの内容になっている場合もあります。
フランチャイズ事業の形態によって契約書の記載内容は様々ですが、特に次の事項は確認しておくと良いでしょう。
本部へ支払う項目は加盟料・ロイヤリティ・システム使用料の他に、ブランドネームに関するものも含まれています。
契約書の本部支払い項目と営業時の事業計画書とをしっかり比較して、実際にいくら支払うことになるのか把握しておきましょう。
契約した期間内に解約した場合、解約金(違約金)が発生します。契約の更新時にも更新料など定期的な費用が必要になります。
契約の内容の中には営業・経営のノウハウや、チェーン店ならではのマネジメント体制が組まれています。それらを導入することで、より円滑な営業形態をもたらしています。
当然ながら、それらのノウハウを活かして別事業として…という、よからぬ考えを払拭するための抑止内容も含まれています。
契約書の内容は業種・フランチャイズ本部によって様々ですので、ご自身・家族だけでなく弁護士や税理士を立てて確認した上で、最終的な判断に進めていきましょう。
フランチャイズ加盟後の成功には、契約内容の確認・把握や、家族の協力は必要不可欠。加えて重要になるのが、本部からのサポートです。
フランチャイズ加盟に際し、定期的な研修や訪問、赤字補てんや収入保障に関するプランを充当しているフランチャイズ事業所もあるので、業種に捕らわれることなく幅広い可能性を検討してみてはいかがでしょうか。
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